種別の登録業務範囲、拒否事由、期間

旅行業の登録制度と申請(§3、規1)

旅行業の登録種別(第1種、第2種、第3種、地域限定)によって、行える業務の範囲が異なります。何ができて、何ができないのか、それぞれ把握しておくことが重要です。分かりにくいので、表にまとめてみました。黒で塗りつぶされている部分はできない業務、青の部分はできる業務です。 また、登録行政庁は第1種のみ観光庁長官で、残りの種別は各都道府県知事です。

第1種旅行業は、すべての業務を行えます。登録行政庁は、観光庁長官です。

第2種旅行業は、募集することによって実施する海外旅行のみできませんが、その他はすべての業務を行えます。登録行政庁は、都道府県知事です。

第3種旅行業は、募集することによって実施する国内旅行・海外旅行のいずれもできません。ただし、国内旅行ならば、例外的に地域を限定することで実施できます。登録行政庁は、都道府県知事です。

地域限定旅行業は、海外旅行がすべてできません(ただし、他社からの受託で販売することはできます)。国内旅行は、地域を限定すればどのような型であってもできます。 登録行政庁は、都道府県知事です。

既に旅行業者代理業者をやっている人が旅行業者になろうとするとき(またはその逆)も、新規で登録が必要です。また、旅行業者代理業者が所属する親会社を変えるときも新規登録をしなければなりません。親会社を複数登録することはできないので(§6Ⅸ)以前の親会社との契約を解除し、再度新しい親会社を登録する手順になります。

法的には、以前の親会社と契約を解除した時点で、いったん旅行業者代理業者の地位がなくなり、再度新しい親会社を登録したときに再び旅行業者代理業者になります。そのため、親会社を変えるときは新規登録が必要となります。

登録拒否事由(§6、規3)

旅行業をしようと思って登録を申請しても、6条に列挙されている事由に1つでもあてはまると拒否されます。例年、ここからよく出題されるので確認しておきましょう。

§6各項
  1. 過去に旅行業登録を取り消された法人とその役員だった人、個人が取り消されてから5年以内に申請した
  2. 禁固刑以上、または旅行業法違反で罰金刑をくらった人が、処罰から5年以内に申請した
  3. 登録申請前の過去5年以内に、旅行業務や旅行サービス手配業務に関する不正をした人
  4. 未成年(未婚)が申請する場合で、その法定代理人が①~③に該当している
  5. 成年被後見人、被保佐人、破産者(※復権すればOK)
  6. 登録したい法人の役員が①~③、⑤にあてはまるとき
  7. 旅行業務取扱管理者がいない
  8. 第1種は3000万円、第2種は700万円、第3種は300万円、地域限定は100万円が準備できない
  9. 旅行業者代理業をする場合、親会社は1社にしないといけない
  10. 暴力団員

ここで出てくる「役員」が、代表取締役か否かは関係ありません。代表取締役でない役員(単なる取締役など)が、§6列挙事由にあたる場合も拒否されます。

また、2号の罰金刑は旅行業法に違反した罰金のみです。道路交通法違反の罰金刑や選挙管理法違反の罰金刑など、旅行業法ではない法律に違反して罰金刑を科されても、それは無関係です。

登録の有効期間(§6の2)と更新(§6の3)2ヶ月前申請

旅行業者の登録には有効期限があり、登録日から数えて5年間(§6の2)です。5年間の期間が満了したら、更新をしなければなりません(旅行業者代理業には有効期間がないので、更新の必要はありません)。

期限が切れそうになったら、満了日の2ヶ月前までに更新の申請をします(※ “60日前” ではなく “2ヶ月前”)。更新申請の結果が出るのが遅くて(通知が届かなくて)、たとえ期限切れの日を過ぎてしまっても、通知がくるまではそのまま営業を続けて大丈夫です。

更新が認められると、満了日の翌日から再び5年間、登録が有効になるので登録月日は変わりません。

変更登録(§6の4Ⅰ)と登録事項変更の届出(§6の4Ⅲ)

旅行業の登録は3種類あります。新しく旅行業を始めるときに一番最初に行う「新規登録」、5年間の期限が切れたら行う「更新登録」 。そして「変更登録」があります。変更登録は、旅行業務の範囲(=種別)を変更したいときに行うものです。第1種で登録していたけど第2種に変更したい、地域限定にしていたけど第1種に変更したい、というときに変更登録をします。変更登録は、新しい種別の登録行政庁に対して行えば済みます。以前の登録行政庁を経由する必要はありません。

旅行業者代理業者が旅行業者になろうとするときは、変更登録ではなく新規登録が必要です。変更登録は、既に旅行業者をやっている人が業務範囲(種別)の変更をするときに行うものです。間違えやすいので注意しましょう。

種別を変更するには変更登録が必要ですが、その他些末な登録事項に変更があった場合は、届け出をすれば足ります(登録事項変更の届け出)。

  1. 代表者の氏名
  2. 主たる営業所の住所
  3. 商号
  4. 従たる営業所名と住所

4つの事項に変更があったときは、変更があった日から30日以内に届け出なければなりません。届け出が必要なのは、上記4つの登録事項に変更があるときだけです。たとえば、旅行業務取扱管理者が変わっても届け出は不要です。

新規登録、更新登録、変更登録、登録事項変更の届け出がそれぞれどのような場合に必要となるのか、整理してまとめておくことが大切です。

✓新規登録

  • 旅行業を新しく始める
  • 旅行業者代理業者が旅行業者になる、旅行業者が旅行業者代理業者になる
  • 旅行業者代理業者が親会社を変える

✓更新登録(2ヶ月前申請)

  • 5年間の期間が満了するとき

✓変更登録

  • 旅行業者が業務範囲(種別)を変更する(ex. 第1種から地域限定へ、第3種から第2種へ)

✓登録事項変更の届け出(30日以内)

  • 代表者の氏名
  • 主たる営業所の住所
  • 商号
  • 従たる営業所名と住所